Japan Hair Donation & Charityは、一般の方に「ヘアドネーション(髪の寄付)」を募り、この髪の寄付と募金等によりフルオーダーのメディカル・ウィッグ『Onewig』(JIS規格取得)を製作し、18歳以下の子どもたちに完全無償で提供している国内唯一のNPO法人です。この仕組みを美容文化のなかのチャリティ。
JHD&C(通称ジャーダック)は、脱毛症や乏毛症、小児ガンなどの治療や外傷等、何らかの事情で「頭髪に悩みを抱える子どもたち」に、ヘアドネーションによる献髪のみで作ったメディカル・ウィッグを無償提供することで「社会性の回復」をサポートし、子どもたちの未来を守ることを目的として設立されました。同時にこの仕組みは「ドナーの想い・善意」が、髪を通じて子どもたちへとつながっていく、Sustainability(持続可能性)の高い活動としても広く認知されています。
JHD&Cが育ててきた「ヘアドネーション」というカルチャーは、既存の慈善活動に対するイメージを変え、人々がボランティア活動に対してなんとなく抱いてきた「負のイメージ」を払拭すると共に、市民のボランティア参加へのハードルを引き下げた活動として、高く評価されています。
そのような人々の助け合いや、ボランティア精神に基づく成熟した社会とは、私たちが理想とする「必ずしもウィッグを必要としない社会」――病気や事故で髪をなくしても、クラスメイトから奇異な目で見られることなく、これまでどおりつきあえる、そんな仲間や友達がいる学校。ウィッグをつけなくても、ジロジロと見られない社会――なのです。
さまざまな髪形が個性として受け入れられているように、「髪がない」ことも個性として迎えられる、そんな多様性のある社会をめざして活動を続けていく所存です。